駅・軽井沢
たりぽん(大理 奔)

踏みつけていた
いつの間にか踏みつけていた
直線歯車ラックレール

きれぎれにされた
人生のように
強さだけを必要とされて

  ずっとつながっていました
  峠を越えるのです
  背負っていくのです
  ずっとつながっていたいのです
  
かみ合わない生き方と
重苦しい鈍重アプトな旅

  駅には現代風の浮かれたメロディが流れてはいるけれど

からまつ林のように黒い
歯車ラックの断片は
冷たいかなしみの標本のように





自由詩 駅・軽井沢 Copyright たりぽん(大理 奔) 2006-04-05 00:05:44
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