ぽえむ君−折句−
ぽえむ君
ぼくは詩人
今の位置は居心地はいいけれど
やはり前に進むことが大切
それはぼくの向上
それはみんなへの発展
今日もまた
朝の散歩をしていると
歌人に出会った
自分の作品に立派なものはないと
自信がなく不安そう
山桜が少し離れたところに咲いている
ぼくはその歌人に
あの花を題にして何か作ってみては
と提案してみた
そして励ましの言葉をと想った
その歌人の歌
山に咲く まばゆく茂る ざわめきに
暗い心も 楽になるかも
―やまざくらの五文字を句の上にして―
どうやら励まされたのは
ぼくの方だった
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい