夏料理
佐々宝砂
打ち寄するものみな死せり海灼くる
草いきれ何もかも恥づかしきとき
雲の影渡りてゆけど砂灼くる
はさまれしメモの謎めく書を曝す
切るものと刺すもので食ふ夏料理
*
拉致せよと素足を垂らす窓辺かな
夏芝居仮面の裏に血の雫
揚花火仰ぐ喉もと傷あかし
主
(
あるじ
)
には首の傷なき夏館
涙して脅えしものを夏料理
俳句
夏料理
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佐々宝砂
2003-07-22 00:58:45
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Feminine Fetishism