回り道で出会う自分
炭本 樹宏


 数々の偶然に
 ときめいたり
 とまどったり

 一人歩く道は
 表通り
 裏通り
 行き止まり

 脱線して
 墜落して
 僕は迷子になってしまった

 時折訪れる至福のときは
 生きることを勇気づける

 まっすぐに生きてこれなかったから
 いろんな景色をみてこられた

 ひとり電灯をけして
 瞳を閉じると
 垣間見る苦い思い出

 僕には一人が針の上
 親からもらった財産は丈夫な体
 精神は気が多くて袋小路に入り込む

 自由という名の不自由
 地図のない道をとぼとぼ歩く

 回り道して出会う自分
 試され続ける試練の道程に
 時にめまいを感じながら
 超えられぬ壁はないと言い聞かせて
 
 回り道して出会う自分
 自分の知らない自分に出会うため
 弱気な自分をふるいたたせ
 立ち向かう
 まぶしい光に向かって進む道

 限られつつも永遠を信じて
 今日も明日も明後日も
 まだ見ぬ景色を見つけにいこう




自由詩 回り道で出会う自分 Copyright 炭本 樹宏 2006-04-02 04:20:58
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