赤と白のブチ
恋月 ぴの

君は頭でっかちな赤と白のブチ。ぶくぶくと
揺れるコカナダモに身を委ね、退屈そうな気
配で天を見上げる目玉に映るのはどこまでも
青い空に気まぐれな白い雲のブチ。


         自慢の尾鰭を見せ付ける
ように平を打ち、みずから排出した糞に当り
散らしては息巻き、撒かれた餌を当たり前の
顔で、不味そうに喰らう君は赤と白のブチ。


生きている事への感謝など思い巡らすことも、
誰かを思いやる事の大切さなど知る由も無く
楽しそうに愚痴を吐く。


            君が君の大嫌いな
野良猫なら、赤と白のブチをひと飲みしたら
ゲップのひとつでも満足そうに吐くのにね。




自由詩 赤と白のブチ Copyright 恋月 ぴの 2006-03-26 06:33:33
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