夢の殻
恋月 ぴの

たかがでは済まされない地平線に
ひとり佇み
夢は夢のままで
あるべきことを求められ


目覚めのときは何時も
偶然を装っては
ありのままの姿を
目の前に突きつけてくる


くるり渇いた鳴声の向こうで
夢の堅い殻を食いやぶり
黄身を啜る 青白いクチバシ


舌先三寸の言い訳で誤魔化そうと
焦る喉元に触れるのは
青白いクチバシの冷たい感触



自由詩 夢の殻 Copyright 恋月 ぴの 2006-03-25 06:24:51
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