風の道
LEO

窓辺に置いた花が
枯れてしまって
悲しむわたしのもとへ
風が
山の裾野を渡り
あなたの窓を
こつんとひとつして
わたしの窓にも
こつんとひとつして
風の
通り道が出来たことを
知らずにおりました

同じ空に
繋がっている
と思えば
悲しみも薄れ
黄昏に
届く手紙に頬を染め
雨天にも
声はかすかに聞こえ

ああ
まだ見ぬ花の
花弁の匂い

窓から見る空が
あなたの住む方角
というのは幸いでした


自由詩 風の道 Copyright LEO 2006-03-23 23:11:32
notebook Home 戻る