犬の涙
043BLUE

僕は涙の意味を知らない

それは
僕が犬だから

寒い夜を
独り迎えても

僕は涙を流さない



僕は悲しみを知らない

それは
僕が犬だから

満たされてゆく
君の傍らで

僕は何も求めない



僕は愛の意味を知らない

それは
僕が犬だから

君の匂いだけが
ぼくの記憶を巡っても

僕は涙を流さない


自由詩 犬の涙 Copyright 043BLUE 2006-03-18 11:00:27
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