はしっこの村
たもつ


男は速度を
なくした
それは
止まる
ことだった
男は欲した
口に言葉
手に文字
そして
生きた
自治区
と呼ばれる
区域の
辺境の村で
男が再び速度を
手に入れたとき
その心臓は
動いてなかった
棺を担ぐ者たちの
もつれそうな
脚の速度
珍しい雨
毎日の
祈り




自由詩 はしっこの村 Copyright たもつ 2006-03-16 18:36:07
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