オタク扱いされるのが嫌いな僕がメイド喫茶に行った話し
海月

僕は人からやたらと真面目と言われそれ自体は僕も好きだった。
ただ、不自由な生活は変えようがなかった。
僕がガンダムの事を話せばオタク扱いにされそうかと思いきやそのギャップが良いらしい、はたまたアインシュタインの相対性理論を語りだしたら本当にオタク呼ばわりされる。この始末の悪さは何?

今週の土日に友達は話題のメイド喫茶に行くらしい、誘われていて正直悩んでいます。
友達がこう言い出した。「専らの噂だけど「ジュースは一杯千円」とか「軽食も千円」さらには「15分ゲームで遊んで千円」と高いらしいよ」
僕は「高い?」正確にはボッタクリだろうと思っています。
まあ、それで喜ぶ人がいるのならそれはそれで良いと思う。

そんなことを悩みつつ、適当に打った相槌は「行く事」になっていた。
「財布の中に五千円ぐらい持ってけばいいかな?」と確認を取る。
「そんなモンで良いんじゃない?」と疑問で問われる。
「オイオイ」と軽く突っ込み「何時ぐらいに行くの?」
「お昼過ぎぐらいに秋葉原駅集合」と曖昧な予定を組む。

僕はお昼過ぎぐらいに秋葉原の駅に来ていた。
友達はまだ来ていないのでとりあえず本を読んで待っている。
東野圭吾著「白夜行」(これで何回目かな?)と心の中で問いかけた。
どれくらい読んだか分からない時に携帯電話が急に揺れた。
「もしもし、俺だけどもう少し遅れそう」
「え!マジで?」
「悪いけど先に行ってきてくんない?」
「まあ、いいけど・・・」
「じゃ、後でね。」

さてと、どこのお店に行けばいいのだろう
チラシとか一杯配って何か資源の無駄のよう。
此処のお店で良いや。と半ば適当に決めて扉を開けた。

その瞬間

「おかえりなさい、ご主人様」
「え!ご主人様?」
「そうです。ここの入ったらご主人様です。ご主人様。」
(なんか・・・本当に凄い所に来たな・・・・)
「こちらの席へ、どうぞご主人様。」
(なんだかな・・・)
「こちらの席です。ご主人様。」
「ご注文が決まりましたら話しかけて下さい、ご主人様。」
「あ、はい・・」
(なんだろう、この滑稽なやり取りは・・)
「あの〜〜」
「なんですか、ご主人様」
「いや別に・・」
「ご主人様は具合でも悪いのですか?」
「?」
「他のご主人様は何かお話になるのに、ご主人様は何も話しません。
 少し悲しいです。」
「あ、ごめんなさい。何の話でもいいの?」
「そうですよ。ご主人様。」
「そうだな・・・ガンダムの事でもいいの?」
「あっ、はい」
「ガンダムSEEDは良かったよね。それにくらべて・・・・・・・・・」(以下省略)
「はい、そうですね。」

適当に相槌を打ちつつ聴いてくれるのが妙に良い感じだった。
そろそろ何か注文した方がいいのかな?と思い少し高めの飲み物を頼んだ。

「オレンジジュースを一つ下さい」
「ありがとうございます。ご主人様」

そろそろ話題を変えたほうがいいかな?と思い相対性理論の話をする。

「へぇ〜〜ご主人様はなんでも詳しいんですね。」
「そうでもないよ」
「そんなことないですよ。」
(妙な社交辞令と思いつつも話を続けた。)


何か書くのが面倒だからかなり省略して、又メイド喫茶に行きたいと思ったりしている訳です。
どんなに話しても相槌を打ってくれるのが嬉しい。
オタク扱いされないから安心と思っていた。
メイド喫茶に行ったことを友達に話したらこう言った。

「お前、メイド喫茶いたらオタクだぞ」
「え!・・・」


散文(批評随筆小説等) オタク扱いされるのが嫌いな僕がメイド喫茶に行った話し Copyright 海月 2006-03-10 19:10:08
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