笑う
たもつ
君が笑った
笑った口元から
白い歯がこぼれた
こぼれた歯は
たくさんの子どもになった
うまれた子どもたちは
道路を掃除した
掃除された道路は
きれいになった
子どもたちがその上に
でたらめな線路をひいていく
もう少しきちんと描きなさい
とは君も僕も言わなかった
やはて列車がやってくると
子どもたちを乗せて発車した
僕らは角を曲がるまで
手を振り見送った
泣くのなら
誰かのために泣こう
そう二人で決めた
笑うとは
そういうことだ
自由詩
笑う
Copyright
たもつ
2006-02-28 20:33:54
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