にゃご
蒼木りん

生まれたときから猫がいて
頼みもしないのに
わたしの布団の上に乗り
重い温かい
お互いさま
叱られて
毎日毎日叱られて
生きていてもしょうがない
だけど死ねないお子様は
布団のお腹に逃げ込んで
パッカリ貝の蓋をとじたい
毛むくじゃらは
撫でて欲しくて寄ってくる
撫でてもらいたいのはこっちじゃ
撫でると
ゴロゴロ悦んでにやっとする
めんこいにゃんこ
餌をくれてみると
齧りつく
やさしくすると
こんなことでこたえる
布団の上に来てゲロした
わたしがテッシュで片付ける
その頃にリセッシュはない
にゃごはしょぼしょぼする
こんにゃろうと
そこに空キックする
逃げるけど
また来る
ときどきひとりでいる
そこをじゃまする
猫じゃらしにじゃれついてこい
目をまんまるくして


未詩・独白 にゃご Copyright 蒼木りん 2006-02-26 09:24:43
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