疑惑の色談義
アマル・シャタカ

ある友の言う
珈琲にミルクを入れる様は白と黒
疑惑の暗喩と

砂糖は誤魔化し
甘い甘い誤魔化し
それは採りすぎて壊す身体

珈琲に訪ねてみたが
答えはせず
疑惑の黒

豆物を砕いて飲むは高貴な悪
しかれども
粉物を黒のまま仰ぐには口に苦い

高貴な悪ほど魅了する
ありのままに
さりながら我は
粉物ゆえの安き志

代価を払い
抱く疑惑ならまだしも
貰い受けた粉物を飲む
誤魔化し甘やかし飲む

減りゆく黒と重さは彼の贖罪
我が腹黒さを重ねながら

救いようのない己
次の黒に
馳せる思い


自由詩 疑惑の色談義 Copyright アマル・シャタカ 2006-02-25 16:01:00
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