アトリエ・サバンナ
まほし
赤と青を混ぜたら
いつか二人で手を繋いで飛んだ
有明けの紫の空になり
青と黄を混ぜたら
いつか二人で脚を絡ませて泳いだ
底無しの緑の森になる
私と君は
天を指す草原、地を進む雨足のように
求め合っても
地平線を越えられないでいるけど
本当は宇宙に浮かぶ水の惑星で
心の色を滲ませては新たな色を産み出して
未知なる世界を描いているのかもしれないと
たった今、気づいた
(風には草の匂い
(土には雨の潤い
肌を密に重ねたところは
地平線の彼方のように見えなくても
肢体の奥では
ヒトとして初めて走った
サバンナの記憶が揺り動かされているんだ