RPG
桜 葉一

勇者は
落ちている
日差しを片手に翳し
迫り来る闇で
敵の攻撃を防いだ

戦士は
自信というなの
防具をまとい
夢と希望を
力に変えた

魔法使いは
唄の如く
言葉を紡ぎ
物語の如く
結末を誘った

僧侶は
心から悪を憎み
愛を唱え
そして誠実というなの
聖書を残した

盗賊は
風を操り
時を止めて
光と闇を
行き来した

踊り子は
その肌を武器に
その身体を技に
自分自身を盾にし
悪に立ち向かった

侍は
正義に忠誠し
心を開き
そして閉じ
時には悪にもなった

猛獣使いは
痛みを片手に
辛さを心に宿し
そして澄んだ清らかな
眼差しを向けた

武闘家は
赤く熱い血を武器に
堅い決意を防具に
なによりも仲間への
信頼を寄せた

竜騎士は
剥がれ落ちる鱗を
翼に変え
浮き上がる獣の血を
友の為に滴らせた

弓矢使いは
不実な世界を
半月で照らし
真実を捉える切っ先で
未来を切り開いた


自由詩 RPG Copyright 桜 葉一 2006-02-25 03:11:58
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