空葬
霜天
流されていく言葉の端にも
空の順列が
少しずつ結び付き始めている
この街にも人は零れていて
青でいっぱいになって、いつか身動きがとれなくなる
沈んでいけるのなら
そこに沈み込みたい
長い長い順列の音
ついに解けなかった数式は
窓際の一番青い席に置いてきた
丸い瓶の底
帰ってきた人たちが
いつの間にか堆積していて
私たちの足跡になっているらしい
一日を一日と呼んでいたころ
私もどちらかといえば、青かったかもしれない
繋がらない結び目の端を
腰の辺りに巻き付ける
それだけで、いいような気がして
私、という
見知らぬものの中にも空があって
時折あなたと出会ったりするらしい