空葬
霜天

流されていく言葉の端にも
空の順列が
少しずつ結び付き始めている
この街にも人は零れていて
青でいっぱいになって、いつか身動きがとれなくなる

沈んでいけるのなら
そこに沈み込みたい
長い長い順列の音
ついに解けなかった数式は
窓際の一番青い席に置いてきた


丸い瓶の底
帰ってきた人たちが
いつの間にか堆積していて
私たちの足跡になっているらしい
一日を一日と呼んでいたころ
私もどちらかといえば、青かったかもしれない


繋がらない結び目の端を
腰の辺りに巻き付ける
それだけで、いいような気がして

私、という
見知らぬものの中にも空があって
時折あなたと出会ったりするらしい


自由詩 空葬 Copyright 霜天 2006-02-08 11:54:55
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