愛しき日々は、ヘリコプター
木葉 揺

おいでブレーキ
お掃除コントなんかしてないで

話し始めたクラッチのこと
予想外で湯河原の代議士にタッチ
動揺して路地裏のキシリトールに
あやとり教えてごまかしてたんよ
私はまだ大統領やからね

首相のいる国に大統領がいる訳を
逆立ちしながら写真にして配ったけれど
何度血を見てもチョッカッキーな私の足の小指に
唐突に羽ばたいて
鷲気取りのジャンピングツッコミ
そこで一時停止

「緩斜面入ってきた!」
そんな声に我に返り千鳥焦り
ハンドル操作もスーパーG
ガニ股射的に狙われ続け
ぽおう、ぽうぽう、ぽぽぽぽぽぽ
見上げる無数の鳩に勇気付けられる快感よ

でもアクセルの流れは右上から左下
そんな定説をくつがえせないのは
ツルブリッゲンが三人いた時の衝撃の余韻
だからこそピン芸人の葛藤を
巨漢のつもりで受け止めて
漫才コンクールの中プカプカ浮いていたいねんよ

(あれは落ちてるんだよ・・・)

「レイタックタックでしょうね」

君を引き寄せながら
歯を食いしばって坂道発進
噴かした大きさだけ狂い笑い憂い飛び
小坊主が苺を摘んでいる場所めざして
刑罰を屋根から楽しむように
教習カードで殴られる直前
二人で照れマーク作ろうよ

ねぇ、ブレーキ・・・
それとも旗が怖くて鉄で歯を折るの?
それなら私は 
右の奴は左手で
左の奴は右手で
小刻みにお尻を振りながら
連続で倒して生きてゆくよ
ジャイアントな回転する爆弾お墓のままで

「あ、三つともフルで来ましたね。」


自由詩 愛しき日々は、ヘリコプター Copyright 木葉 揺 2006-02-06 17:15:24
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