名前の無い風
恋月 ぴの
野に咲く白い花の可憐さを
優しさに満ちた眼差しで
静かに見つめる心を
わたしは肯定する
踏み躙られた拙い夢の儚さを
悲しみに満ちた眼差しで
静かに見つめる心を
わたしは肯定する
荒々しい春嵐の予兆に
自我の闇より明日を目指し
失われた日々へ決別の石礫を捧げ
今こそ胸に秘めた思いの丈に
この野原を旅する一陣の名も無き風となり
あのゴライアスの首を打つ
自由詩
名前の無い風
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恋月 ぴの
2006-02-03 13:49:04
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