いつまでも続く旅
腰抜け若鶏

静まり返った夜空見上げて
周りを確かめてから 一人で低く呟いた
なんで今がずっと続かないんだろ

楽しいもの嬉しいもの大切なもの
みんながこの手を擦り抜けてく
まるで初めからなかったみたいにさ

ちぎれるほど力を込めて君の手を掴んだよ
離してたまるか 何があってもこの手だけは
泣きながら叫んだよ そう確かに

明日へ向かうオンボロ電車の中
俺は切符を握り締めて 流れてく景色にさよならを
またいつか会えるよね またいつか
もう二度と会えない君と今日も新しい約束をした

星の輝く夜空見つめて
周りを気にしながら低く歌った
今日がずっと続けばいいな

嫌なこと辛いこと悔しいこと
みんながこの手を擦り抜けてく
まるで初めからなかったみたいにさ

あのまま背負って歩くには
あんまりにも重すぎる荷物だったよね
でもさ 自分の人生には違いないだろ?

明日に続くポンコツ電車の中
俺は眉間に皺を寄せて 新しい景色によろしくを
運命の出会い大切にしようね 大切に
裏切ると分かってる君に今日も握手を求めた

まだ見ぬ明日へと進むこの電車
降りてしまったら俺はどこに辿り着くんだろう?
ちょっとだけ試してみようか?

父がくれたこの切符は
未来への片道切符
途中下車はできませんとだけ

明日へ向かうオンボロ電車の中
俺は涙をぐっと堪えて 懐かしい景色にひさしぶりと
やっぱりまた会うことできたね だけど
また消えてしまう君をもう一度だけギュッと抱き締める


自由詩 いつまでも続く旅 Copyright 腰抜け若鶏 2006-02-02 21:16:17
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