手を伸ばせば髪にふれることができる距離の間に横たわるもの
むらさき


安堵のため息

普通の昼 普通の夜

交差している意識

2000年 夏

分解可能な時計

2006年 冬

正しい心臓の動き

紳士淑女

ちょっとした音符の列

静かな目線

良き自分 良き他人

鳴らない携帯

本日のコーヒー

「なんていえばいいのか」

脚本のない芝居

黒インキの一文字

感嘆詞までの3秒間

ためらいながら点く街灯

たばこの灰

暗喩的あいさつ

眠りだした背中

油の染みこんだ赤い車輪





未完成の詩







自由詩 手を伸ばせば髪にふれることができる距離の間に横たわるもの Copyright むらさき 2006-02-01 01:01:26
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