嘆きの雨
maumi

嘆きの雨を待っている
静かに下を向き
唇を噛みながら
雨が降るのを待っている

愚かな飾りと
人の目に固まり
身動きも出来ずに
涙を流せないでいた

あなたと居たくて
歩いてきた
暮れる日は明日に怯え
言葉を待つ時の壁は永く
机の模様を目に焼きつかせる程
時計の針は動かずにいた

嘆きの雨を降らして
私の中から溢れ出させて
声をあげて叫びたい

嘆きの雨を降らして
私の飾りを消し去って
あなたに会いに行きたい

信じたくて
でも怖くて
確かなものが見えなくて
寒くて
孤独で
でも届けたくて
迷い続けているから

無垢に映した陽の眩しさ
潤んだ黒目のひかりが零れる

嘆きの雨を待っている


自由詩 嘆きの雨 Copyright maumi 2006-01-30 20:17:59
notebook Home 戻る