ひこうき雲
はな 



さよなら
とんがった優しさが
ふっている


まぶしいと言う
ブラインドの角度をさだめて
すきまから泳ぎだす朝
深く愛したものなど まだ
なかったけれど
よごれた壁の上に
やぶれた夢が 見えるようになった

宿題がたまってゆく
それでもあなたは
未来があると 


きょう
おとうさんに歳をまちがえられたよ
と言うと
洗濯物をぱんぱん叩いて
笑いました
言いかけて辞めた言葉は
床に積もって きれい


とんがった
折り返し地点を
正直にまがってゆく午後
手をつなぐと
節立ったやわらかい
その太陽光で
光合成が出来ます
少しせっかちな速度に合わせながら
空のまばたきを 見てしまったことは 
内緒にしておこう




未詩・独白 ひこうき雲 Copyright はな  2006-01-28 18:22:22
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