クラスでえらびぬかれるためには、
むくげ

たえられないたえられないと言いながら点を取り、
だめだよだめだよもうだめだよと言いながら偏差値を伸ばし、
わたしなんかわたしなんかと言いながら楽々レベルを上げていく。
そんな同級生に囲まれて私は常にわらっている。

同じ顔、同じ声、同じ話題、同じ謙遜、同じ同情、同じ自慢
同じ笑顔でくだらない毎日。

虚構だ虚構。
わたしもわたしを作っている。

あはは、だいじょうぶだいじょうぶ。まだ時間はあるよ。
わたしにも同じだけ。
あはは、がんばればいいだけだってば。
疲れるだけだけど。

少なくともわたしは、いつも誰かを見つめながら、
わたしはあの子よりできるんだ、と笑うと、
安心してふふふ、と声を殺し、
自分の位置を馬鹿なプライドで誇るんだ。


自由詩 クラスでえらびぬかれるためには、 Copyright むくげ 2006-01-26 22:03:04
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