ジャケ買い
ZUZU

ジャケ買いしたの
ひとりになった帰りだったの
きのうはふたりだったの
犬は鳴いていたの

踏み切りがゆざめのように
夕日にまどろんでいたの
新鮮なたまごをトラックで売りにきたの
だけどほしいものはうただったの

それでタワレコに行ったの
エレベーターで肩がふるえたの
台所のようだったの
四階でジャケ買いしたの

七十一年もののSSWだったの
それがだれだかまるで知らないの
うつむく瞳がきぶんだったの
帰ってからきいたの

ひとりできいたの
きのうはふたりだったの
それですこし泣いたの
たまごごはん食べて眠ったの





自由詩 ジャケ買い Copyright ZUZU 2006-01-26 20:38:27
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