少女飛行機
たもつ


言葉のひとつひとつに歓声があがり
思い思いに笑い転げ
級友たちの恋の話は
昼休みの教室で佳境をむかえていた

数年も経てば
誰もが通る道である
ということを知るのだろうが
その前に先ず数分の後には
日直の号令にあわせ
起立をしなければならない

少女は輪から少し離れて
窓際の席にいた
スケッチブックを青く塗りつぶしながら
魚を描こうか
雲を描こうか
まだ迷っている最中だった




自由詩 少女飛行機 Copyright たもつ 2006-01-22 18:35:38
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