鳥瞰図
tonpekep
空が飛んでいる
空が飛んでいるので全ての羽が浮上する
見つめることはいつだって透きとおる
見下ろせば ものの在りかはかなしい
重力の堆積が歴史で出来ているなら
ぼくらの言葉は足跡のように点々として
あちこちの道につづいている
未来も過去も今もぼくらの足跡は重なりつづけている
かなしいことをかなしいと言える動物が好きです
それは微塵子のようなプランクトンでも好きです
かなしい動きをしている動力が好きです
いっそのこと大気圏さえ越えたらいいと思います
見下ろしてしまえば空も重力も足跡もなくなり
青い丸だけ見下ろせばいい