便乗鴎

しまわれたミシンのように寝た夜

確かにじわり夏が
やってきて
背中は
しずかに暖かい

窓から伸びて廊下まで臨む
虹には
家族誰ひとりだって気づきはしない
だから明日の
朝食の席の話題
さむさのことだけ

誰もがひとりで
死んでいるように寂しかった

だから深い浅いという睡眠のバイオリズムの半分で
ひとは夢をみている

ことりことりと夜は退散していくでしょう
大好きだよ 昼間があまりにも
最低なので
太陽 軟弱な花を枯らして




自由詩Copyright 便乗鴎 2006-01-11 22:57:45
notebook Home 戻る