とめどない思考
岡村明子

独り言が止まらない

にやってくる


全身のけだるさを乗せ
仰向けに寝たならば
月の光が眩しくて
私は私への質問が止められない
私は私への回答で忙しい

滔滔と
滔滔と
湖上に音無く
砂のように降り注ぐ
光ばかりで
手を伸ばせば染まりそうな

独り言はなおも続く
口は動き続ける
手足でなく
あがきつづける

船頭は物言わず
山へ向かって舵を切った


自由詩 とめどない思考 Copyright 岡村明子 2006-01-09 23:33:57
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