夢が
はな
目覚めると
わたしはちいさなこどもだった
ゆめが まくらからながれだしていて
手のひらで隠すと
輝きを益した
水曜日が 机の上でそっと息をしている
かわききった波が
部屋のなかをさざめく
冬のひかりが差し込む日
書き忘れたてがみをつなげ
寝ころんでいると 昨日に着く
わたしには
覚えていられないことが多すぎて
空の浅さに 気づいてしまいそうになる
朝を迎えても
きっと
もう一度 目覚めると
わたしの舟は
なにもない海のまんなかで
遠く霞んだ町を、めざしているようだった
起き上がると首が痛んだ
きちんと あなたのいないせかいがつづいている