霜の柱〜しものはしら
阿麻

ゆきはひらひらと 人を寒がらせ 
しとやかな霜の柱 身の丈が伸びるあの成長期の痛みが
ひりり
ぎぎぃ
ひぃぃぃぃぃぃ、と夜通し泣き叫んでいた

男のいなくなった朝
皮膚も血も 凍り付いたまま 私は目をさまし
窓の外には 痛みに耐え抜いた
高くて固い霜の柱
それを眺めやり
いくら 恒常的な無情さと
知っていても
声をたてぬよう ひとり泣きむせぶ


やがて このからだも なにかとがったものを包み、溶かすんだとしたら
それが 
それこそが わたしたちの

性(さが)


自由詩 霜の柱〜しものはしら Copyright 阿麻 2006-01-05 21:35:08
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