闇と光のお話
和泉 誠

俺は闇
どんな光も飲み込む黒い闇
これ以上近づくと
お前の事も飲み込むぞ?

私は光
どんな闇をも照らす明るい光
もしも望むなら
あなたにも安らぎを与えるわ

黒い闇は悲鳴をあげる
絶叫し、怒りに震え、破壊する
明るい光は微笑む
愛撫し、時に怯え、包み込む

だったらお前のすべてをよこせ
それならあなたのすべてを賭けなさい

闇と光は
求め合うように段々と近づき
そして互いに激しくぶつかり合う
夜の闇に響く星々の音

いつ果てるともしれない
二つの命の輝き
本当はただその美しい夜空を
いつまでも眺めていたかっただけなんだ


自由詩 闇と光のお話 Copyright 和泉 誠 2006-01-05 20:13:26
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
おすすめ歌集