父さんは何故嫌がることをするの
父さんは何故母を裏切るの
白い手袋が朱赤く染まる程
あなたが嫌いだ

憎いから誓った　あなたを許さないと
水を抱かせたよう　巧みにすり抜けた後は
びしょ濡れの僕がいる

カラダは大きくなれた　チカラもそれなりについた
大人になったんだよ
父さん

でも勝ち逃げされたみたいで
僕は今でも子供のままなのです

憎いから誓いました　あんなに卑怯でずるいあなたを
一生許さないと決めたはずなのに

今日は何故涙が出るのでしょうね

あなたと交換した腕時計　捨てられずにいるのは
単に形が良かったからだけではなかったよ
父さん


何故？

寂しさそれさえも
チカラに変えたいと思うほど
守りたい人が出来たから

かつてのあなたも
そう思っていたのでしょう

ねえ　父さん