接吻
こしごえ

先生
唇が、
ふるえてしまいます。
電線に
飛行機雲が斜線して
雨上りが地上をうっすらとはいでいきます

あの日
陽炎で生まれました
わたし
浮遊する
夢みるからだで透けていき
アイスキャンデーがとけました
るりらんふりかえって先生
帰ります

ながい、ながい黄昏
通り越してきた架空の空へ
指先のつめたい熱
ふちどる唇
やはりふるえていますほそく



あなたの瞳にわたしが映って





自由詩 接吻 Copyright こしごえ 2006-01-05 15:26:57
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