ラブホテルで葬式
渡邉建志

こんにちは 人でなしです 元気です


月曜日 朝から僕は精神科


朝ごはん食べ終わったら午後七時


返さねばならぬ本から消えていく


ゆらゆらとアスファルトから蜃気楼


高き空人の形の雲浮かぶ見ゆ


あさおきるだれもいなくてとてもしずか


泣き濡れて眠り拡がる青と沈黙


zdddd, zdddddd 人が死ぬ 


親指を隠して走るラブホテル街


しゃべり場を見て鬱になる午前四時


ラーメンで腹は膨らむ財布は縮む


眠れずにチャット入れば徹夜かな


自転車をどこに置いたか思い出せない


自転車のペダルが重くて漕げない


気をつけろ!車は急に苫小牧


赤信号渡ってみようか踊ってみようか


ぬかるみを じゃぶじゃぶわたる Juvenile


旅行鞄片付けるころ旅終わる


「みんなごっそり 死んでしまえ!」 秋の空


赤信号みんなで渡れば苫小牧


馬鹿野郎 空に叫べば 笑う雲


薔薇色の 空に足を浸すひとり


人生がウォームアップで過ぎ去って行く


あんな青い空の下で君が洗濯している


体温計を噛み千切る訣別


青空を両手広げて大仏ダイブ


お買いものブラウンシュガーと街の空


白い水の しみわたっていく スーサイド・カフェ


「オーダンホドーを 人があるいてくよ」 見詰め 放心


とぼとぼとあるく帰途空に平泳ぎ


人はなぜ 寂しさを希求するのでしょうか


要するに どうしようもなく一人なのです


淋しい?それが何だというのか 悲しい?それが何だというのか


「ううううう」 「あああああああ!」 (ううううう…


川柳 ラブホテルで葬式 Copyright 渡邉建志 2006-01-03 02:29:15
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