夢の続き
本村K

夢だとか希望だとか
土に埋めてじっと眺めていた
切り貼りした栄光の断片を
胸に抱えて眠る

夜にはもういい加減飽きていた
鍵は開けてある
明日は朝が来るらしい
揺れた現実のリズムに合わせて
踊り狂っているらしい

「幸せ」の速度はあまりに早くて
とうとう着いていけなかった

そう意識し始めたら負けで
何度負けを繰り返して
いつから大人に憧れて
キレイごとに身を潜めて
汚い人間に殺意を覚えた梅雨時に
グラスの破片が散らばった

ただもうそれだけで

ただもうそれだけで

夢の続きは嫌な結末だった
このまま死んでいたならば
笑って暮らせていたのだろうか

奇跡は起きない

偶然あなたに出会っただけ


自由詩 夢の続き Copyright 本村K 2005-12-31 17:27:22
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