ロメオ&ジュリエッタ
虹村 凌


結婚式場で新郎と新婦が腕を組んで
全てのテェブルの上の蝋燭に火を点けて廻る
テェブルの前に立つ新婦の腕を取り
新郎を突き飛ばした
足下にあるポリタンクの中の灯油をブチ撒け
燃え上がる炎の中で
青酸を含んだ口吻を

**
真冬の河原で抱き合って転げて
そのまま河の中へ転げ落ちて
浮かび上がる事なんて出来ずに
アイツが読めない入水心中
きっとお前だけが浮かび上がるんだろう

***
最後に呟くのは誰の名前か
最後の思い出すのは誰の姿か
どんな時でも聞けばご機嫌になれる
そんなロックンロールを聞きながら
頭を上下に振る俺と一緒に
ラバーソールで暴れ回りながら
煙草吸いながら
しまいにゃ車に轢かれて死んじまおうぜ


自由詩 ロメオ&ジュリエッタ Copyright 虹村 凌 2005-12-28 23:14:08
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