ノート(40Y.1・15)
木立 悟
走る光 歩む光
過ぎ去る光の姿に照らされ
棘を持つ動かぬかたちの影が
夜を動かす歯車のように廻る
道を削ぐ車輪の音があり
夜の真上を曇らせてゆく
らせんの山道を下りゆくものを
頂から見つめる声がある
血に染まる雪をついばむ鴉
そのまなじりは裂けている
涙に見ひらく目に映る
何から何まで赤い旅人
雪にさざめく原のなかを
雪にはばたく山へ向かう
自由詩
ノート(40Y.1・15)
Copyright
木立 悟
2004-01-20 10:28:40
この文書は以下の文書グループに登録されています。
ノート