朝のメトロノーム
LEO

‥アスファルトが冷たい

足の裏は今にも凍ってしまいそうで
靴の中で指先を丸まるだけ丸めて
足踏み 右へ 左へ をやめられずに

‥まるでメトロノーム

朝は  朝は  朝は
平等に 冷たく 透明で

つうんと鼻から 
ぴいんと肺へと
ピアノ線を通したよう
すぐに口の先に飽和の粒子を奏でる 

‥魂が抜け出る瞬間みたい

見たこともない魂をいとも簡単に
一瞬きらめいて消えてくそれを
なんどもなんども繰り返し
息する 生きる

‥綺麗

はじまりは
いつもまっさら
白紙であればいいのに



影が
朝を前にして長く長くのびる
微かに揺れたのは
朝のひかりのせい
それとも・・・

息する感覚で
思いも伝えられたら
なんて考えながら
最近
唇を噛むのがうまくなった


自由詩 朝のメトロノーム Copyright LEO 2005-12-16 13:25:33
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