SnowMan
天使


白い雪の中 必死に走ってる人がいます。

寒い冬の中 必死に走ってる人がいます。

その人は 愛する人をおもって走っています。

白い息を吐きながら 愛する人のために走っています。

クツが脱げても 上着が脱げても ボロボロになっても

彼は止まることを知らずに・・・・

愛することをおもって走っています。


彼の頭や肩には 雪が積もっていきました。


それでも彼は止まることを知らずに走り続けました。



そして彼は雪に埋もれて とうとう見えなくなりました。


それでも彼は走り続けようとしました。











そして・・・・雪が溶け・・・・春がきました。

けれど一ヶ所だけ雪がいつまでも溶けないとこがありました。







彼は、真っ白な雪の中。

真っ白で美しい肌のまま。

彼女に渡すモノを握り締めて・・・・・

眠っていました。




そして、皆は言いました。

「彼はSnowManだ。」と。


雪に守られたSnowManは

その次の年も

その次の年も・・・・

彼は愛されました。








そして今・・・・・


彼はいまだ雪の中に生きています。








彼女をずっと愛しながら

彼女をずっと想いながら・・・・


ずっと生きています。






自由詩 SnowMan Copyright 天使 2005-12-09 20:41:34
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