中学生
かのこ

暑くもない。寒くもない。
あの白い大きなユニフォーム
頭の中でいま揺れている。
ひらひら。ひらひら。

足の先の感覚はとうに痺れていて
遠くの空の青、仰ぎながら
わたしを見ていてと
ただ思っていた。

青の下にいたあの子
彼女自身も忘れている
乾いたグラウンドで転ぶ
大きく手を振って

聞こえなかった
ばいばい。


自由詩 中学生 Copyright かのこ 2005-12-02 03:16:15
notebook Home 戻る