パラレライ、暴露する空に
nm6
パラレライ
遠くを見据える機器です
ただそれだけのために
あまりにもあけすけなので
笑ってしまった
カランカランと鳥は鳴いているのに
ぼくは 見つからないので
とりあえず潜り込んだりしていて
君は 探し物をしているので
結局 お互いに見ないふりをする
パラレライが暴露する空
ハロー、
ハロー、
ハロー?
ハロー、
ハロー、
ハロー、
まだ3時なので暮れない いつもの駅で
通り過ぎるたくさんのかなしみは
すべてつかめない雲ばかりだ。
ひとつ、ふたつ、みっつ。
ひとつ、ふたつ、みっつ。
ひとつ、ふたつ、みっつ、
パラレライが暴露する空に、
カランカランと鳥は鳴いているのに、
数えて気づいた声のその果ての隙間に、
よっつ
よっつ
よる が 来る
もうすぐ
よっ
よっ。
よっ。
パラレライ 歩き回る東京
ぼくらは君の上を飛んではいないのですが
ルールーと 話す音も足音も聞こえてくる耳鳴りの
肝心のリモコンの 風に投げ入り流されゆく最期なのでした。