11/20 歌わせたい男たち 観劇メモ
逢坂桜


滋賀県大津市にある、びわ湖ホール(中ホール)にて。

ひいきの俳優さんめあてで、見に行く。
都立高校の卒業式の君が代。
校長、伴奏の音楽教師、社会科教師、他それぞれ。

裁判の判例がたくさん出てきた。
いろんな公法も。
だけど、どうして「日本国憲法」を重大視することは、問題じゃないんだろう?
アレは、連合国が作ったもの。(つまり日本人が日本人のためではないモノ)
いいトコがたくさんあるのは知ってるけど、
絶対的な善でないのも、知ってるよ。

国旗と君が代について、真剣に考えることを避けてきた私が、
こんなふうに書くことは、不遜とか傲慢だろう。
(どうして避けてきたのか?:
 「君が代」は、小学校の頃から「国歌斉唱」とセットで教えられていた。
 儀式がひきしまるので、別にそれでいいと思う。(観てて思った)
 「君が代」を「あなたの時代」(つまり、歌うわたしたち)、と考えていた。
 から、です)

しかし、考えてみた。

劇中に、君が代と先の侵略戦争を切り離して考えることはできない、とある。
だけど、残っているもの、受け継がれているものは他にもあるだろう。
問題なのは、やっぱり別のこと。
天皇陛下をこの国から失うことができなかったことと、
君が代が国歌として残っているのは同じことだと思う。
問題は、国が勝手に決めて、従わせていること。
「国旗掲揚」と「国歌斉唱」を、絶対の押し付け、厳罰主義でのぞんでいること。

演技はよかった。
観に行く価値はあった。
芝居の中身には、ちょっと中途半端と考えざるをえない。
それも、当然だろう。
この舞台は、「シチュエーションコメディ」なのだから。

もうひとつの収穫。
演劇に携わる人に、国や戦争について真摯に考えている人が、
かなりの人数いる。
行動もしている。

知らなかったことを知った。

今日もよい一日でした。


散文(批評随筆小説等) 11/20 歌わせたい男たち 観劇メモ Copyright 逢坂桜 2005-11-20 21:32:45
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