きらきら
アマル・シャタカ

すべての組織が生まれ変わるこの体
わたしはわたしであってわたしではない
思い出を亡くしてしまえば失ってしまえば
生き物であったとしても わたしにはあらず

体から零れていく思い出の欠片たちを
手で拾い集めても
やがて自らの思いのすべてに押しつぶされて

崩壊していくのは 思い出なのかわたしなのか

拾いきれぬ思い出を 
今日はペンダントにして
明日は 河に流して流星に

一人行く淋しさの欠片は あのジュークボックスに投下して
たまには美しく歌われよう

あなたのために取っておいた 愛のための空間も
いつか零れていくのでしょう
めぐり会わなかった思い出として

生命の樹を見つけたら わたしがわたしでなくなる前に
必要とされなかった愛を根元に撒いて
そしてわたしの体は帰りましょう 消えましょう

愛だけでも 生命の樹として唄い続ければ
わたしは死んだことにはならないのだから

自らを押しつぶした 満たされぬ空間を抱えても
愛を求めて生きた心は 旅人の心を慰める詩として

今日も舞い散る葉の中に そよぐ風の中に 木漏れ日の中に
いつか まだ見ぬあなたに向けて


自由詩 きらきら Copyright アマル・シャタカ 2005-11-15 18:21:24
notebook Home 戻る