そのまなざしは君のもの
アマル・シャタカ

ただ愛したから欲しただけなのです
それは
貧乏でも裕福でも体が動かなくても
愛してしまえば

地の底に沈んでしまいそうなほど
相手を思っても
「お金」というものが押し流すのです
相手を思っても
身体的弱点を理由に 蓋をされてしまうのです

持たざるものが心を差し出しても
歩くのすら不自由なものが命がけで
会いたいとよろめきながら 身を投げ出しても

わからぬやつにはわからぬのです 悲しいけれど

愛が教えてくれるのは
持たざるものでも 心は差し出せるということ
体が不自由であっても 心も命も差し出せるのだということ

しばらくは恋があなたを泣かせるのかもしれない
しばらくは愚かな世間が泣かせるのかもしれない

それでも聴いて 詠うから あなたのそのまなざしに

恋愛で恋を失う失恋は 重ねるごとに 愛だけが残るのだからと

昔に聴いた詩(うた)だけど
どこかであなたと同じように
涙とともに愛を重ねる 同じまなざしのその人に
きっときっと 出会うから


自由詩 そのまなざしは君のもの Copyright アマル・シャタカ 2005-11-14 17:03:06
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