季節型舌禍
A道化






突風で
ぱたり
ぱたり、と
素敵なスキップが
消えてゆく、その頃
何事もなかったかのように
夕刻が
やがて、夜であり
冬であるなら
素直でいることはとても難しくて
失ったスキップを探していること
隠すために露骨に立ち止まる、その頃
からだ中が
何事もなかったかのように
すでに、夜であり
冬であるから
ああ、ふと、スキップ、と
漏れた発音がひとつの
突風源と化してしまう



2005.11.13.


自由詩 季節型舌禍 Copyright A道化 2005-11-13 22:08:31
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