頑なな蕾
銀猫

それは
頑なな蕾

慈しみの雨にも
きららの陽射しにも
咲かずにあり

  ひっそりと
     花弁の色を思案している

いつかきみの唇 触れて
眠れる森の姫のごと
ゆっくりと目覚めを迎えるはず

そのとき

可憐な佇まいはうすむらさきに綻んで
熱情を語るも自由
かといって
静かに棘は育っており
謀反をいつ起こすやも知れぬ



  きみに向けて咲く蕾は
     小さく悪戯を隠している

                    
                   
                     
                      (2005.11.11 改訂)


自由詩 頑なな蕾 Copyright 銀猫 2005-11-11 08:31:32
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ふゆの花