無題
かや

まるで邪魔だというように
飴細工のこの脚を
らんぼうに折り曲げて

けがれのない白肌に
小さな毒ひとつ
残していった
あのかた

消そうとこすったその跡を
今になって
人差し指ですくっては
口に含んでみるのです

あの日 宵闇の
甘くはかない
野苺の味がしないかと


未詩・独白 無題 Copyright かや 2005-11-07 16:48:46
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