今宵
すー

彼女は私を誘う
赤い、赤い服の下から白い肌のぞかせて
肩に触れればぬくもりを持ち
手を握るなら形を持つ
黒髪は流れて私を誘う
抱いてしまえばジ・エンドな彼女

白い霧の中で 暗いビルの中で
この世の終わりを描いた映画みたいだね
地球の始めを思わせる絵なんだね
全てはおとぎ話で、ほとんどは現実で
水をかぶるような新鮮な香り

私は彼女を迎える
白い、白い衣の中から汚れを出さないで
黒く汚れた せいしん を持ち
手は赤の血に汚れる

茶色く抜けた私の髪が
まるで彼女を誘うように
私の表の甘さに酔って
苦々しげに舌を出す
でももう離さない逃がさない
私と貴方の長い髪は互いに結ばれたから

月日は流れて私たちは
抱き合いながら みず を眺める


自由詩 今宵 Copyright すー 2005-11-06 16:13:24
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