遠州のつき
流人

遠くなった
初秋の新月の夜
ふと見上げると
漆黒の夜空は
無数の星たちに
彩られていた。
それはまた
手動のオルゴールの
原版の穴のように
闇夜を移動し
星の光という
音色を奏でながら
日中の賑わいを
しっとりと
冷ましていく。
さらに
幻想的な曲は続き
純粋無垢な
子供たちの
寝息を誘い
無限大な
夢の世界で
夜空の一部に
なることを
叶える。


自由詩 遠州のつき Copyright 流人 2005-10-28 16:44:00
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